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【特別企画】「ケト検」代表理事の名医×IMKメンバー事務局長対談!運営を通して見えた、時代を切り拓く若手に必要な要素とは?
IMKが展開するエデュテイメント事業には、デジタルの強みを生かし、既存のサービス・団体を支援するプロジェクトが存在します。その1つが、一般社団法人日本ファンクショナルダイエット協会(以下、JFDA)が運営する「ケト検」のプロデュース。
「ケト検」とはどういった活動をしているのか?
「ケト検」×IMKという体制になって変わったこととは?
今回は、JFDA代表理事である白澤卓二医師とIMKメンバーで「ケト検」の事務局長を務めている杉村に、これまでの二者の歩みや変化、そしてそこから見えてきたこれからの時代について語っていただきます!
日本の未来を見据えた
「ケト検」の発足理由とIMKとの出会い
―本日はよろしくお願いします!まずは「ケト検」とはどういうものなのかお教えいただけますか?
杉村:「ケト検」はJFDAが運営している検定「ケトジェニックダイエットアドバイザー養成講座」の略称で、ケトジェニックダイエットを具体的にアドバイスできる人、通称「パーソナルヘルスコンサルタント」を育成・輩出することを目的に活動しています。
白澤:ケトジェニックダイエットとは、簡単に説明すると余分な糖質摂取を抑え、たんぱく質をはじめとする良質な栄養素を選んでしっかり摂ることで体内のエネルギー源・ケトン体を増やし、健康に痩せることはもちろん、糖尿病やガンなどの病気を予防できる食事法です。
私は普段医師として様々な症状の患者さんとお会いするのですが、患者さんの病気を根本から治したいと思ったら、どんな治療をするか、何の薬を処方するかだけでなく普段の生活そのものへのアプローチが非常に重要なのではないかと考えたんです。そこで注目したのが「食事」でした。
杉村:だから「ケト検」のキャッチフレーズは「食で日本を健康する」なんですよね。ですが、そもそもなぜ1番最初に注目したのが「食事」だったのでしょうか?生活の中でできる健康法というと運動や睡眠などもよく話題にあがりますが……。
白澤:1つは糖質を摂り過ぎていることによる病気が増えていったことです。肥満や糖尿病、そしてその延長線上にはガンがあります。病気ではありませんがメタボリック症候群もたびたび世間では問題視されていますよね。これらが日本の死亡率のかなりの部分を占めていて、つまりは国の医療費を圧迫する原因になっているということです。今後、少子高齢化が進むことを考えると医療費圧迫はより重大な社会問題になってきます。
それを解決するには、病気の出発点になってしまう“間違った食事”を改善するほかありません。
杉村:だから「ケト検」では食事に注目して、より良い食事法を伝えているんですよね。
白澤:そうです。もう1つの理由はビジネスパフォーマンスの上昇です。ケトジェニックダイエットは身体だけでなく脳にも良い影響を与える健康法で、集中力や判断力、記憶力などビジネスで欠かせない能力の向上に繋がることがわかっています。
ケトジェニックダイエットは医学的には「栄養学」という分野に属するのですが、実は日本にはこの栄養学を専門とする医師がほとんどいないんです。
―えっ、そうなんですか?それはどうして……。
白澤:そもそもですが、専門の医師が少ないことと比例して、栄養学を教える教授が日本の大学の医学部にはほぼいません。栄養学は昔からあった学問ですが、日本の大学の歴史上、この栄養学は医学部ではなく家政学部で学ぶ学問になってしまったんです。もちろんそこで栄養学を学び、プロして管理栄養士などの職についている方もたくさんいますが、日本の医療システムを考えると、やはり栄養学=医学の一部となっていないことに問題が出てくるんですよ。
―どういうことでしょうか?
白澤:例えば、風邪をひいたとき病院に行きますよね?診察を受けて、薬を処方されて、薬を買う。厚生労働省をトップとして、日本の医療はこの仕組みが確立されている状態です。「病気を治す=診察と薬の処方」という枠組みに、国内で医学と捉えられていない栄養学が介入することは非常に難しいんです。
―確かに仕組みで考えると栄養学を医療的に考えたり、活用したりといったことはかなり難しそうですね。
白澤:そこで発足したのが「ケト検」です。栄養学は国内では医療ではない、ということはつまり医師免許のない一般の方々でもきちんと学べば実践・伝授できるということです。むしろ私はその方が良いと思いました。食事は生きることには欠かせない、どんな人の生活にも根ざしていることです。診察などのスポットで対応する医師よりも、ライフスタイル全体を通して実践・伝授できる医師以外の人の方がケトジェニックダイエットをより深く広く活用できると思います。
杉村:事務局長として「ケト検」に関わっていると、本当に熱心な会員の方ばかりです。一学問を元にしている健康法なので、正直簡単に習得できるものではないんですが、それでもわかるまで根気強く勉強して検定合格を目指されている方や、合格して実際にパーソナルヘルスコンサルタントとして活躍されている方もたくさんいらっしゃいます。
白澤:結構、草の根運動だとは思っています(笑)。1人1人この知識を持っている人を増やしていく活動なので……。ですが、そもそも国内にこの知識を持っている人が少ないので、少しずつでも数を増やしていくことも重要だと考えています。
―このくらいまで増やしたい!という数字的目標もあるのでしょうか?
杉村:IMKとJFDAが業務提携をしたときに立てた目標は会員数3万人です。まだまだがんばらないとですね!
―これからの広がりが楽しみです!IMKとJFDAの業務提携、つまり「ケト検」の運営に携わることになった経緯はどういったものだったのでしょうか?
杉村:白澤先生との出会いのきっかけはIMKが展開している出版事業「IMKBooks」で先生が日本語訳された『SUPER IMMUNITY(スーパーイミュニティ)』という書籍を出版したことです。その本を私が担当して、先生とやりとりを重ねていった過程で「ケト検」や先生の想いに感銘を受けて、書籍出版後も新たなお仕事を一緒にさせていただいています。
個人的には、それ以前から『ジョコビッチの生まれ変わる食事(ノバク・ジョコビッチ著/三五館)』という本で先生のことは知っていて密かにファンだったんです(笑)。この本を読んだときに、今までの健康知識と全く違う内容だったので衝撃を受けて、自分でも試しにやってみたらずっと悩んでいた花粉症が軽減されて驚きました。
―そういった効果も期待できるんですね!
杉村:自分で体感できたり、実践できたりすると、不思議とその知識を誰かに伝えたくなるんですよね。そういった経緯もあって今は事務局長をやらせてもらっています。
白澤:まさに「ケト検」はそういった「伝えられる人」をたくさん育てられる協会になれたらと思ってるんです。きちんとした食生活を指導できる、伝えられる人をたくさん輩出するというのは今後の日本にとって非常に重要だと思います。
「ケト検」の具体的な活動と
IMK参画で実感した「オンラインの力」
―続いて、「ケト検」の具体的な活動についてお伺いできますでしょうか。
杉村:まず大きな目的は、会員の方にケトジェニックダイエットを学習していただき、検定試験に合格・認定書を入手していただくことです。そのために「ケト検」ではWEB学習として、動画教材の提供や会員限定のイベント開催、Facebookコミュニティ形成などを展開しています。
また、入会するまでのステップとして、オンライン説明会の開催やSNS・メディアを使った記事の発信、動画配信などを行っています。
IMKは主に後者を中心に「ケト検」の運営に携わっています。
―運営、プロモーションの部分ですね。実際運営に携わってみていかがですか?
杉村:勉強になることばかりですね。「ケト検」は先生が研究された確かなエビデンスを元に会員のみなさんに知識を伝えているので、私も運営をしながら、先生のお話を聞きながら、日々学ぶことが多いです。あとは全国の会員の方や入会希望者の方々と関わる機会が多いので、自分にはない知識や経験のある方、非常に学習意欲の高い方などからとても良い刺激をもらっています。
白澤:「先生の話は難しい」と私もよく言われるんですが、10回でも聞いてわかるようになりたいっていう会員さんも少なくないよね。本当に勉強熱心。
―IMKが運営に関わるようになって、白澤先生として「ここが変わった」と感じる部分はありますか?
白澤:「オンライン」という手段をスムーズに導入し、協会をアップデートできたことはやはり大きかったと思いますね。新型コロナウイルスの影響で、全国的にオンライン化やリモートワークなどが一斉に広まりましたが、「ケト検」も例外ではなく、オンライン導入をしなければ、というタイミングだったんです。
IMKと運営を開始したのはちょうど新型コロナウイルスが日本に広まり始める直前でした。オンラインを導入できたおかげで、「ケト検」の活動領域をデジタルにも広げることができたと感じています。
杉村:そういっていただけるとうれしいです。特に説明会は今すべてオンライン上で開催しているんですが、オフラインとの違いはやはり「参加地域の広さ」ですね。北海道から沖縄まで全国の方が参加してくださるようになりました。
白澤:「東京に来なくても参加できる」というのは大きな利点だと思います。「ケト検」は1人でも多くの人にケトジェニックダイエットのノウハウを伝えることをとても重要視している協会なので、そういった意味でもオンライン化の力は大きかったです。
―今後、状況が変化してまたオフラインのイベントなどが開催できるようになったとしても、オンラインも並行して続けていく意味がありそうですね。
白澤:そうですね。私は、いずれ新型コロナウイルスの猛威はおさまると考えています。なぜなら、新型コロナウイルスよりももっと致死率の高かったスペイン風邪やペストが蔓延した時代を人々は乗り越えて、世界は元の社会に戻っているからです。
ただ、今回のこの新型コロナウイルスを機に広がったオンラインという手段は、今後も国内外で非常に重宝されるものだと思っています。今、海外に行くことはできませんが、オンラインであれば海外にいる人とも話すことができる。私が参加している海外の学会も続々とオンライン開催になってるのも良い例で、オフラインだけであれば止まってしまうはずの活動が、オンラインであれば障害なく続けることができるんです。これは非常に強いアドバンテージになると思います。
「新しい時代を切り拓くのは若手の力」
「ケト検」でも伝えたい“枠にとらわれない考え方”
―白澤先生から見て杉村さんはどんな事務局長でしょうか?
白澤:若いからこその伸びしろを感じる事務局長ですね。実は私のクリニックでも最近は若手の方を起用するようにしているんです。今までの社会では、階段をコツコツと登れば大抵の人はある程度の地位やお金、経験を手に入れて生きていくことができました。しかし、今回の新型コロナウイルスは、これまでの経験や知識では対応のできない“想定外”の出来事でした。そういった想定外の出来事に柔軟に対応し、解決策を練って実行できるのは、まだ真っ白でこれから新しく伸びていくことのできる若い人たちなのだと強く感じました。
経験がある、というのは武器ではありますが、こういった非常事態においては逆に足かせとなってしまうこともあります。経験したことのない事態を自分たちの経験からくるメソッドで解決しようとしてしまうからです。
これからの新しい時代を切り開いていくためには若手の方の力が必要なんですよ。
杉村:なんだか照れると言いますか……背筋が伸びる気持ちですね。
白澤:私たち上の世代がやるべきは、そういった若い世代の人たちに伝えられることを伝え、育てていくことかなと思います。
―「ケト検」も特に若手の方に広まってほしいという意図もあるのでしょうか?
白澤:それもうれしいですが、「ケト検」は健康意欲の高い方や食に関わるお仕事の方など、世代関係なく広まってくれたらと思っています。ケトジェニックダイエットは、海外では「予防医学」という分野で広く知られていますが、日本ではまだまだ認知されていないことが多い健康法です。初めて知った方の中にはそれまでの健康常識や固定観念がひっくり返された、と思う方もいるくらいです。
ですが、私はそういった“枠にとらわれない考え方”というのも同時に伝えられたらと思っているんですよ。これからの時代は、これまでの「当たり前」を壊して、自分で自分を進化させていかなきゃいけない時代なんです。
運営メンバーを採用するとしてもそういう人に入ってもらいたいんじゃないかな。どう?
杉村:そうですね!特にIMKは「ケト検」はもちろん、それ以外の仕事でも常に新しい挑戦や毎回違うアウトプットをする機会が多い会社なので、「変化」を大変だと思うではなく、むしろ楽しんで自身を成長させられるような人とぜひ一緒にお仕事したいですね!そういった方に入ってもらえたら「ケト検」もますます盛り上がると思います。
白澤:あとは「知識欲」も大事ですね。新しいことをぐんぐん吸収していく力があるかどうか。新しい時代を作ることにエネルギッシュで、前進していけるような人。そんな人が次の時代のリーダーになると思いますし、ぜひ「ケト検」にも力を貸してほしいですね。
―本日はありがとうございました!
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